「陰キャラ」との言葉があり、世の中のイメージはあまりよくないようですが、池坊いけばなでは、すべてのものは性質の違う「陰」と「陽」二つの相反するものが一つになって成立し、新しい命が芽生えるとの考え方があります。

三日月の陰の部分は、暗く見えない不安な部分ではなく、これから日のあたる未来を表している、との見方を五百年以上前から説いていたなんて、個性や多様性を尊重する現代の風潮に通じているように思えます。