2024.06.14
生け花は基本の生け方を覚えておけば、お家でも気軽に楽しむことができます。
今回は、生け花の基本的な考え方や生け花を生けるときに意識したいことについてご説明していきます。
ご自宅でも生け花の世界を楽しんでみませんか。
生け方の基本やルールとは?
生け花を正式に習ったことはないけれど、自宅で少し生け花を楽しんでみたいという方もいるのではないでしょうか。
生け花の基本〜生け方編〜
まずは、生け方の基本について説明していきます。
生け方といっても堅苦しいものではなく、初めての人がおさえておきたいポイントです。
生け花の基本的な考え方を意識しておくと、生け花らしくまとまり美しく仕上がりますよ。
1.花をよく観察する
用意した花を生ける時にはまずよく観察します。
買ってきたお花やお庭から取ってきたお花などをそのまま挿すのではなくて、くるくると回してみて一番きれいに見えるところを探してみましょう。
植物は、バラやヒマワリ、コスモスなど、例え同じ種類であっても、1本1本を見ると表情はそれぞれ違って2つとして同じものはありません。
前向きに生けた方が良いか、横を向けた方が良いか、はたまた後ろ向きはどうかなど、どのように生けたら一番良いか、その個性や魅力を引き出せるところを探しましょう。
自分自身で今日はどういう風に生けたいか、使うお花をどのように活かしたいかというイメージを持っておくことも大切です。
2.生け花は蕾も葉も大切な要素
生け花は開花したお花だけを生けるのではなく、蕾も使いますし、茎を見せたり、葉ものを加えることが一般的な生け方です。生け花では花を使わず葉だけを使った生け方もあるほどです。
植物にとって葉はなくてはならないものです。美しい花を咲かせることができるのも、葉が光合成をしてエネルギーを生み出すからこそ。
草花の命の美しさを凝縮する生け花にとって葉はとても大切な存在です。花を生ける時はお花だけに注目するのではなく、葉や茎の緑を取り入れることを意識することが大切です。
3.花の種類は多すぎないように
生けるときに気を付けたいのは花や草木の種類を多くし過ぎないことです。
種類が多いとそれぞれの個性を活かしきれず、まとまりのない仕上がりになってしまうことがあります。
生け花には「数少なきは心深し」という言葉もあります。
たくさんの花を生けるよりもできるだけ少ない本数で、1輪1輪の持つ美しさを際立たせることを意識すると良いでしょう。
生け花の基本〜心がけ編〜
ご自宅で生け花を楽しもうと思ったとき、なんとなく花を生けるよりも、少し心掛けるだけで、より生け花を楽しむことができるでしょう。
1.道具や身の回りをキレイに
生け花を始める前には、使う道具をキレイにしておきましょう。
道具はご自身の心を現します。花ばさみは錆びていないか、花器や剣山はきれいかなどを確認しておきましょう。
また、周囲が散らかっていないか、あらかじめ確認しておきましょう。お花を生けようと思うと案外スペースが必要です。事前に新聞紙を敷いたり、花巾や雑巾などを用意しておき、生け始めてからあっちこっちに取りに行かなくて良いように、整えてから始めましょう。
2.気持ちを落ち着ける
やらなければいけないことに忙殺されていたり、あれやこれやと悩みごとをしていると、花を生けようと思ってもうまく生けられないことがあります。
生け花をする時は「花と向き合う時間」として、日常のことは一旦置いておき、心を落ち着かせてから生け始めると良いでしょう。
いろいろと思い悩んでいても、生けることに集中することで、気持ちがリフレッシュすることもあります。
お家で生け花を楽しむには?
生け花の基本の生け方を学んだところで、実際にお花を生けてみましょう。
生け花は、飾る場所に合わせて、イベントに合わせて、器に合わせて、1年365日様々なタイミングで楽しむきっかけがあります。
日常にある生け花を楽しむきっかけは?
毎日の生活の中に、生け花を楽しむきっかけはたくさんあります。
例えば、お正月や節句、ハロウィーンやクリスマス、家族の誕生日など、お祝いの季節に合わせたり、イベントのモチーフに合わせた花を生けてみましょう。
友達やお客様が来られるときには、玄関やリビングなどに花を生けるのもおすすめです。
お祝いで花束をもらったときなども、そのまま花瓶に入れて飾ってもいいですが、好きな器などに生け直すと、花束と生け花と2度楽しめますね。
身近なものでも楽しめる生け花
お家で生け花を生けるときには、道具が揃っていなくても身近なものを使えば大丈夫!
家にあるお気に入りの器やグラス、マグカップなど水の入る器であれば何でも使うことができます。
剣山がない場合は、ビー玉やスポンジで代用したり、らせん状に切ったペットボトルなどを使うことで花や草木を固定できます。
池坊公式YouTubeでは、お家でできる簡単生け花を動画で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
生け花はもっと身近に楽しめる
生け花は肩肘張らずに、お家で気軽に楽しめる身近な存在です。
基本的な生け方を意識して生けてみると、より生け花らしく生けられますよ。
日常の中に生け花を取り入れてみましょう。