基礎のおけいこ
アガパンツス
2021.07.04
お弟子さんが稽古でいけた作品を紹介します。
アガパンツスを生花(しょうか)という伝統的な形にいけました。
生花の中でも特に一種生と言って一種類でいける場合には、出生(しゅっしょう)を大切にします。出生とは一言でいうと「らしさ」のことです。
アガパンツスが自然に生えている姿を観察すると、花が高く伸び、その足元に葉が低く群がっています。そして、花は向かい合った葉の株の中から出てきています。そのようなアガパンツスの特徴を、生花という形の中で表します。具体的には花を高く、葉を低く扱い、また向かい合った葉の中に花を配置します。そうやってアガパンツス「らしさ」を表現するのです。
自然に囲まれているとは言い難い東京でも、このアガパンツスはいたるところに植えられていて、よく見かけます。稽古場の前の歩道にも植えられているので、いける前に一緒に見に行って、今述べたような特徴を実際に見てもらいました。
ところで、この「アガパンツス」という名前ですが、僕は「アガパンサス」と習いました。今でも「アガパンサス」と呼ぶ人が多いように思いますが、最近は池坊では「アガパンツス」と表記しているようです。Agapanthusをどう読むかの違いですね。
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